PDFが重くてメールで送れないときの対処法

「添付ファイルのサイズが大きすぎます」と表示されて送れない。 送ったつもりが相手に届いていない。——この記事では、原因と、いますぐできる対処を順に説明します。

まず確認:何MBまでなら送れるのか

ここでつまずく人が多いのですが、制限は「送る側」と「受け取る側」の両方にあります。 自分のGmailが25MBまで送れても、相手のメールサーバーが10MB制限なら届きません。 しかもその場合、送信側にはエラーが返らないことがあります。 「送ったのに見ていないと言われた」の多くはこれです。

Gmail25MBまで(超えるとGoogleドライブのリンクに自動切替)
Outlook.com20MBまで
企業のメールサーバー5〜10MB制限が多い。管理者の設定次第
携帯キャリアメール1〜3MB程度と、かなり小さい場合がある

さらに注意点があります。メールに添付するとファイルは約1.37倍に膨らみます。 添付ファイルはBase64という方式でテキストに変換されて送られるためです。 8MBのPDFは、実際には約11MBとして扱われます。 「10MBまでのはずなのに送れない」という現象の正体はこれです。

相手の環境がわからない場合、5MB以下に収めておくのが安全です。

なぜPDFは重くなるのか

原因のほとんどは次の2つです。

原因1:スキャンした書類(最も多い)

複合機やスキャナアプリで読み取ったPDFは、中身が「文字」ではなく「写真」です。 1ページが1枚の高解像度画像として保存されるため、10ページで20MB、30ページで60MBといった具合に膨らみます。

特に複合機は初期設定が「300dpi・フルカラー」になっていることが多く、 これは印刷用の品質です。画面で読んだり、確認のために送ったりするだけなら過剰です。

原因2:貼り付けた写真

WordやPowerPointに写真を貼ってPDF化した場合、 写真は元の解像度のまま埋め込まれています。 スマホで撮った写真は1枚で3〜5MBあるため、5枚貼れば、それだけで20MB超えです。 資料上では小さく表示されていても、データとしては原寸で入っています。

対処法:効果が大きい順に5つ

1. PDFを圧縮する(最も手軽)

スキャンした書類なら、これだけで解決することがほとんどです。 解像度を150dpi程度に落とすと、見た目をほぼ保ったまま数分の一になります。

ただし注意点があります。多くのオンライン圧縮サービスはファイルをサーバーへ送信します。 見積書・契約書・個人情報を含む書類では、それ自体が問題になり得ます。 勤務先の規程で外部サービスへのアップロードが禁止されている場合もあります。

→ PDF圧縮ツール(アップロード不要)
処理をブラウザ内で完結させるため、ファイルが端末から出ません。社外秘の資料にも使えます。

なお圧縮すると各ページが画像に変換されるため、文字の検索・コピーができなくなります。 提出・閲覧目的なら問題ありませんが、後から引用する予定がある場合は次の方法を検討してください。

2. 必要なページだけ抜き出す

100ページの資料のうち、相手が本当に必要としているのが3ページだけ、というのはよくあります。 該当ページだけ抜き出せば、容量は劇的に減り、相手も探す手間が省けます。

→ PDF分割・ページ抽出ツール

3. スキャンし直す(元データがある場合)

複合機の設定を見直すのが根本的な解決です。次の設定に変えるだけで、容量は大きく変わります。

解像度300dpi → 150〜200dpi
カラーフルカラー → グレースケール(白黒の書類なら)
圧縮「高圧縮PDF」の設定があれば有効に

4. ZIPにまとめる(効果は限定的)

よく勧められる方法ですが、PDFに対してはほとんど効きません。 PDFは内部で既に圧縮されているため、ZIPにしても数%しか減らないのが普通です。 複数ファイルを1つにまとめたいときには有効ですが、容量削減目的では期待できません。

5. ファイル転送サービス・クラウドを使う

どうしても小さくできない場合の最終手段です。 ただしこれも実質的には「外部にファイルを預ける」行為である点は変わりません。 社外秘の資料では、社内の共有ストレージを使うほうが無難です。

やってはいけない対処

まとめ

まず試すPDFを圧縮する(スキャン書類なら大抵これで解決)
それでも大きい必要なページだけ抜き出す
目標サイズ5MB以下(相手の環境が不明な場合)
覚えておくこと添付すると約1.37倍に膨らむ

この記事で使うツール